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本ページは、ヤーボイを処方されている方を対象に、適切な治療を受けていただくことを目的としています。

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悪性黒色腫を治療中の患者さんへ

Chapter 3

ヤーボイの副作用

ヤーボイの特に注意すべき副作用

ヤーボイによる治療において、特に注意が必要な副作用は、炎症性の副作用、薬剤の注入に伴う反応などです。

炎症性の副作用とは

ヤーボイはがん細胞を攻撃するT細胞の働きを維持するお薬ですが、T細胞が過剰に働くと炎症性の副作用が起きることがあります。消化管、肝臓、皮膚、神経系、内分泌系などの器官に副作用が起きた場合、以下の症状が現れます。

これらの症状に気付いたら、自分で対処しようとせず、すぐに医師、看護師、薬剤師に連絡してください。炎症性の副作用に対して、副腎皮質ホルモン(ステロイド)投与やホルモン補充療法を行います。

消化管障害

下痢や、大腸に炎症が起こる大腸炎を発症することがあります。
初期症状は、下痢、排便回数の増加、腹痛、血便です。これらの症状とともに、発熱を伴う場合もあります。
また、消化管に穴が空く消化管穿孔(しょうかかんせんこう)を起こすこともあります。

肝障害

血液中の肝酵素(AST、ALT、総ビリルビン値など)の数値が基準値より高くなります。定期的に肝機能検査を行います。

皮膚障害

かゆみや発疹など皮膚障害が現れることがあります。発疹には、かゆみがある場合と、かゆみがない場合があります。そのほかに皮膚がむける(水ぶくれがある場合と、ない場合がある)などの症状がみられます。熱を伴う全身の発疹や急激に悪くなった場合はただちに医師に連絡してください。

神経障害

筋力の減退、手足のしびれや脱力といった下記の症状がみられます。そのほかに髄膜炎や炎症性筋疾患などを起こすこともあります。

内分泌障害

新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンなどを分泌する内分泌器官に炎症を起こして、下垂体炎、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、副腎機能不全などの内分泌障害を発症することがあります。これらの障害では、疲労、頭痛、視覚や行動の変化などの症状が現れることがあります。

腎障害

腎臓の機能が低下すると、血液中のクレアチニンの数値が基準値よりも高くなります。また、むくみ(浮腫(ふしゅ))が起きたり、濃い色の尿が出たりします。

間質性肺疾患

空気を取り込む肺胞という器官が炎症を起こす病気です。炎症が進むと、肺胞が硬くなって空気を十分に取り込むことができなくなり、命に危険が及ぶおそれがあります。間質性肺疾患の初期には、酸素をうまく取り込めなくなり、息切れたり、息苦しいなど下記の症状が現れることもあります。

筋炎

筋肉の炎症により、筋肉に力が入りにくくなったり、疲れやすくなったり、痛んだりする病気です。

普段と異なる点や気になる症状があれば、すぐに医師、看護師、薬剤師へ相談しましょう。

薬剤の注入に伴う反応

ヤーボイの投与中または投与後24時間以内に発熱、悪寒、ふるえ、かゆみ、発疹、高血圧や低血圧(めまい、ふらつき、頭痛)、呼吸困難などが現れることがあります。
点滴中や点滴後24時間以内に気になることや、普段と違うことがありましたら、医師、看護師、薬剤師にすぐに知らせましょう。

これらの副作用が出たらヤーボイを中止(または休薬)して回復を図ります。早期発見が大切ですので、症状に気付いたら、すぐに医師、看護師、薬剤師に知らせましょう。

そのほかの副作用と症状

これらの症状が現れたら、すぐに医師、看護師、薬剤師に知らせましょう。また、治療日記に記録しておきましょう(治療日記(記入例)をご覧ください)。