文字サイズ変更

本ページは、ヤーボイを処方されている方を対象に、適切な治療を受けていただくことを目的としています。

閉じる

悪性黒色腫を治療中の患者さんへ

Chapter 2

ヤーボイとは

ヤーボイってどんな薬?

免疫とがんの関係

私たちの体には、体内に入った病原菌やウイルスを「異物」と認識して攻撃し、排除する「免疫」というしくみがあります。がん細胞も同様に「異常な細胞」と認識され、T細胞という免疫細胞が司令塔となって攻撃します4)。この「がん細胞=異物」という情報をT細胞に伝えるのが抗原提示細胞です。

がんへの攻撃を止める「ブレーキ」

攻撃を開始したT細胞には、自ら攻撃を終了する機能もあります。その役割を担うのが、T細胞上に発現する「CTLA-4」と呼ばれる分子です5)
抗原提示細胞の表面にあるCD80/86という分子とCTLA-4が結合すると、CTLA-4は攻撃を止めるようにT細胞に伝えてしまいます。これが「免疫機能へのブレーキ」となります6)

「ブレーキ」を解除し、免疫機能を活性化

ヤーボイは、このCTLA-4に結合することで「免疫機能のブレーキ」を解除し、患者さん自身の免疫機能を活性化する薬(抗CTLA-4抗体)です。

4)国立がん研究センターがん情報サービス「免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ」
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/immu02.html
(最終アクセス日:2018年4月12日)
5)坂井千香、西川博嘉:実験医学 増刊.2016;34:1884-9.
6)濵西潤三ら:実験医学 増刊.2016;34:1986-94.

どんな人がヤーボイの治療を受けることができるの?

ヤーボイによる治療は、手術による治療が難しい悪性黒色腫の患者さんが対象となります。

ヤーボイの治療を受けることができない場合

ヤーボイに含まれている成分に対して、以前、アレルギー反応(気管支けいれん、全身性の皮膚障害、低血圧など)を起こしたことのある方は、さらに重いアレルギー反応が出る可能性があるため、ヤーボイの治療はできません。

ヤーボイの治療を慎重に検討する必要がある場合

次のような方は、ヤーボイによる治療ができないことがあります。

  • 投与開始時に肝機能に異常のある方
  • 自己免疫疾患の方で、免疫の活動性が高い場合
  • 自己免疫疾患:
    免疫機能が正常に機能しなくなり、自分の組織を攻撃してしまう病気で、甲状腺機能異常症や関節リウマチなどが自己免疫疾患に含まれます7)

7)Wang L, et al.: J Intern Med. 2015; 278: 369-95.

治療スケジュール

ヤーボイは、静脈から90分かけて点滴注射で投与します。
投与量は、患者さんの体重によって決まります**

治療スケジュール

ヤーボイは投与した次の日から20日間は休薬します。投与日と休薬期間をあわせた21日間を1サイクルとして、4サイクルの投与で終了します**

  • オプジーボとの併用投与の場合も、ヤーボイの投与方法や治療スケジュールは同じです。