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本ページは、がん免疫製剤を処方されている方を対象に、適切な治療を受けていただくことを目的としています。

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Step 4 がん治療の相談

がん治療を行う医療機関

現在の医療制度において、病院のなかでも特に専門的ながん医療の提供や、地域の複数の医療機関のがん診療の連携への協力、がん患者さんへの相談支援および情報提供などを行う医療機関を、国が「がん診療連携拠点病院」として指定しています。

がん治療を行う医療機関の主な要件

「がん診療連携拠点病院」に指定されるためには、国が定めた要件を満たしたうえで、都道府県知事の推薦と厚生労働大臣の認可が必要です。2016年10月現在、各都道府県で基幹的な役割を果たす「都道府県がん診療連携拠点病院」が全国49施設で、より地域に密着した範囲で高度ながん診療を行う「地域がん診療連携拠点病院」が全国347施設で指定されています。

「がん診療連携拠点病院」について知りたい場合はこちら
(国立がん研究センター がん対策情報センター「がん情報サービス」内「がん診療連携拠点病院などを探す」)

がん診療連携拠点病院の主な指定要件の概要は、以下のとおりです。

  • 集学的治療(手術、放射線療法、薬物療法、緩和ケアなどを効果的に組み合わせた治療)を行う体制が整っている
  • 地域の医療機関との連携体制が整っている
  • セカンドオピニオンを提示する体制が整っている
  • 放射線療法、薬物療法、緩和ケア、病理診断を主に担当する医師がそれぞれ在籍している
  • 放射線療法、薬物療法、緩和ケア、病理診断に関する専門的な知識および技能を有するスタッフ(診療放射線技師、看護師、薬剤師、臨床検査技師など)が配置されている
  • 年間入院がん患者数が1,200人以上である
  • 放射線治療に関する機器が設置されている
  • がん診療に関する研修を実施している
  • 「相談支援センター」を設置している

参考:「がん診療連携拠点病院の整備に関する指針」健発第0301001号 厚生労働省健康局長通知(平成23年3月29日改正)

がん免疫療法を行う医療機関の主な要件

手術、放射線療法、薬物療法、がん免疫療法の4つのがん治療は、がんの種類や行う時期が明確に定められた形で厚生労働省より承認されており、健康保険が適用されています。
現在、「がん免疫療法」に用いる治療薬を使用できる医療機関については、厚生労働省より薬剤および適応となるがんの種類ごとに一定の要件が定められています。

  • 「がん診療連携拠点病院」「都道府県がん診療連携拠点病院」「地域がん診療連携拠点病院」「地域がん診療病院」「特定機能病院」「都道府県知事が指定するがん診療連携病院」のいずれかに指定されているか、外来化学療法加算1または2に関する施設基準を満たしている、または抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準を満たしている病院
  • 対象となるがんの薬物療法および副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師が診療科の治療の責任者を務めている病院
  • CT画像検査を院内ですぐに実施できる病院
  • 入院設備が完備され、かつ24時間の診療が可能な病院

参考:「抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について」
保医発0214第4号 厚生労働省保険局医療課長通知(平成29年2月14日)