胃がんが再発した場合は、がんの痛みなどの辛い症状を取り除く緩和ケアと、薬物を用いた治療が中心となります。再発部位や症状によっては、放射線療法や小さな範囲の手術が検討されることもあります。
薬物療法については、多くの場合、初回に受けた治療法やその反応などを考慮したうえで必要な薬剤が選択されます。近年では、これまでとは異なる作用を持つ分子標的薬やがん免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)が加わり、再発した胃がんに対する治療の選択肢が広がっています。
もっと知ってほしい胃がんのこと, p16-17, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2016
日本胃癌学会編:胃癌治療ガイドライン, 医師用2021年7月改訂 第6版, p30-37,106-116, 金原出版, 2021
治療が終了したあとも、定期的な通院による診察や検査が必要です。通院中の検査としては、血液検査によって腫瘍マーカーをチェックしたり、内視鏡検査や超音波、CT、MRIなどの画像検査を必要に応じて行います。
胃がんの再発は、治療後3〜5年以内にみられることが多いため、少なくともその期間は、定期的に通院することが大切です。
また、胃がんでは、食道や大腸など別の部位に、転移ではないがん(重複がん)がみつかることがありますので、それらもあわせて確認することが必要です。
今後の通院間隔や検査の内容などは、患者さんの状態によっても異なりますので、医師に確認しておくとよいでしょう。
いつもと違う症状や体調の変化を感じた場合は、早めに医師や医療スタッフに連絡して相談してください。
もっと知ってほしい胃がんのこと, p16-17, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2016
日本胃癌学会編:胃癌治療ガイドライン, 医師用2021年7月改訂 第6版, p42, 金原出版, 2021