胃がんの薬物療法は、手術と組み合わせて行われる「補助化学療法」※と、手術が難しい状況でがんの進行を抑えたり症状をコントロールする目的で行われる治療法があります。
補助化学療法は、手術の治療効果を高めたり、再発を防ぐことを目的に、抗がん剤を使って行われる治療です。
一方、手術による治療が困難な場合の薬物療法には、「化学療法(抗がん剤)」と「分子標的療法」「がん免疫療法」の3種類があります。
薬物療法では、最も効果的と考えられる薬の組み合わせとスケジュールがいくつか決まっています。これを「レジメン」といいます。
最初のレジメン(1次治療)の効果がみられなかった場合は、別のレジメンを使った2次治療、3次治療が行われることもあります。
どのような薬物療法を行うか、実際の治療戦略については、遺伝子変異の有無や薬剤の副作用の程度、患者さんの全身状態などを考慮して決められます。
国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん・治療」
もっと知ってほしい胃がんのこと, p14-15,18-19, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2016
インフォームドコンセントのための図説シリーズ 胃がん 改訂版, p94-101, 医薬ジャーナル社, 2012
がん化学療法ケアガイド 第3版, p25-39, 中山書店, 2020
日本臨床腫瘍学会編: 新臨床腫瘍学 改訂第6版, 南江堂, 2021
日本臨床腫瘍学会編: 新臨床腫瘍学 改訂第6版, 南江堂, 2021
日本臨床腫瘍学会編: がん免疫療法ガイドライン 第2版, 金原出版, 2019
国立がん研究センター がん情報サービス「免疫療法」
※免疫チェックポイント阻害薬による治療は、胃がん患者さんのうち、手術による治療が難しい患者さん、または再発をきたした患者さんが対象となります(2021年11月現在)。
胃がんの治療で使用される抗がん剤の主な副作用
〈吐き気や嘔吐の対処法〉
がん化学療法レジメンハンドブック 改訂第6版, 羊土社, 2019
国立がん研究センター がん情報サービス「がんになったら手にとるガイド」
もっと知ってほしい胃がんのこと, p20-21, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2016
静がんメソッド 消化器癌・頭頸部癌編, p128-206, 日本医事新報社, 2018
〈白血球減少に伴う感染症の対処法〉
〈口内炎の対処法〉
〈脱毛のケア〉
胃がんの治療で使用される分子標的薬の主な副作用
〈薬剤注入に伴う反応への対処法〉
〈心機能の低下への対処法〉
〈高血圧への対処法〉
〈鼻出血への対処法〉
がん化学療法レジメンハンドブック 改訂第6版, 羊土社, 2019
もっと知ってほしい胃がんのこと, p20-21, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2016
静がんメソッド 消化器癌・頭頸部癌編, p146-158,181-185, 日本医事新報社, 2018
胃がんの治療で使用される免疫チェックポイント阻害薬の主な副作用
〈免疫関連の副作用―間質性肺疾患への対処法〉
〈免疫関連の副作用―下痢への対処法〉
日本バイオセラピィ学会「よくわかるがん免疫療法ガイドブック-患者さんとご家族のために-」作成ワーキンググループ編:
よくわかるがん免疫療法ガイドブックー患者さんとご家族のために, p28-31,44-49, 金原出版, 2020