食道がんは、比較的、再発しやすいがんのひとつです。再発した場合の治療法は、再発の状況(位置や広がり)、患者さんの全身状態、初回にどのような治療を受けたかなどを考慮しながら選んでいきます。近年では、薬物療法に、これまでとは異なる作用を持つがん免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)が加わり、再発した食道がんに対する治療の選択肢が広がっています。
*対症療法については「対症療法とは?」をご参照ください。
国立がん研究センター がん情報サービス 「食道がん」
日本臨床腫瘍学会編:新臨床腫瘍学 改訂第6版, p416-421, 南江堂, 2021
治療が終了したあとも、定期的に通院し診察や検査を受けることが必要です。
食道がんの再発は、治療後2〜3年以内にみられることが多いため、その期間は、2ヵ月から3ヵ月ごとに通院することが大切です。
また、食道がんでは、重複がんのチェックも重要になります。とくにあらわれやすいがんに関しては、主治医の指示にしたがって、それぞれの診療科で調べてもらいます。
通院間隔や検査の内容などは、患者さんの状態によっても異なりますので、主治医に確認しておくとよいでしょう。
いつもと違う症状や体調の変化を感じた場合は、早めに医師や医療スタッフに相談してください。
国立がん研究センター がん情報サービス 「食道がん」
治療が終了したあと、職場などに復帰する場合、どこまでできるかといった不安もあると思います。治療後の活動に特別な制限はありませんので、からだの状態をみながら医師や職場関係者と相談のうえ、無理のない範囲で少しずつ、生活を元に戻していきましょう。
運動も体力の回復に役立ちますので、ウォーキングなどの軽めのものから徐々にからだを慣らしていくとよいでしょう。
また、これを機に生活習慣を見直し、再発や重複がんの発生リスクを減らすために、禁酒、禁煙、食生活を改善することも大切です。