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「がん免疫.jp」は、がんと向き合う方やそのご家族の方を含む、がん免疫について詳しく知りたい方を対象としています。

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食道がん

Chapter 4

食道がんの薬物療法

薬物療法について

薬物療法とは、どのような治療法ですか?

薬剤を使って、がん細胞の増殖を抑えたり消滅させることを目的とした治療法です。薬が体内に行き渡ることで、全身に散らばったがんに対しても作用します。

食道がんの薬物療法は、単独で実施されることはほとんどなく、手術に先行して行われたり、放射線の効果を高めるために放射線治療と併用して行われます。また、手術後の術後治療として放射線治療に併用されることがあります。薬物療法の種類としては「化学療法(抗がん剤)」が中心でしたが、最近「がん免疫療法」も使えるようになってきました。

国立がん研究センター がん情報サービス 「食道がん」

濱口恵子 他編:がん化学療法ケアガイド 改訂版, p25-39, 中山書店, 2012
日本臨床腫瘍学会 編:新臨床腫瘍学 改訂第5版, 南江堂, 2018

日本臨床腫瘍学会 編:新臨床腫瘍学 改訂第5版, 南江堂, 2018
日本臨床腫瘍学会 編:がん免疫療法ガイドライン, 金原出版, 2019
国立がん研究センター がん情報サービス 「免疫療法」

※免疫チェックポイント阻害薬による治療の対象となるのは、食道がんの患者さんのうち、進行もしくは再発の方、または、がんがからだの他の場所にも広がっている方で、化学療法(プラチナ製剤などによる)を受けたことがある患者さんに限られます(2020年2月現在)。

薬物療法の副作用とケア

薬物療法で使われる薬の副作用には、どのようなものがありますか?

副作用の種類や程度は、薬剤の種類や量によって異なります。
治療中や治療後に、いつもと違う体調の変化を感じたら、医師や医療スタッフにすぐに相談しましょう。
【抗がん剤】

食道がんの治療で使用される抗がん剤の主な副作用

悪心(おしん)(吐き気)・嘔吐、食欲不振、倦怠感、骨髄抑制(白血球減少など)、脱毛、口内炎、下痢、腎障害、しびれ(末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい))などです。
これらの出現時期はだいたいわかっており、状況に応じて、副作用を軽減させる薬を使うなど体調管理の対策を講じながら治療を進めます。

〈吐き気や嘔吐への対処法〉

  • 吐き気や嘔吐は、起きてから対処するより予防することが大切です。医師から処方された吐き気止めの薬は、指示どおり服用しておきましょう。
  • 吐き気が起きた場合は、番茶、レモン水、炭酸水、氷水などでうがいすると落ち着くことがあります。
    氷片などを口に含むのもよいでしょう。

がん化学療法レジメンハンドブック 改訂第6版, 羊土社, 2019
国立がん研究センター がん情報サービス 「がんになったら手にとるガイド」

〈白血球減少に伴う感染症への対処法〉

  • うがいや手洗いを徹底しましょう。
  • 外出時はマスクをし、できるだけ人混みを避けましょう。
  • 入浴やシャワー、歯みがきなどを心掛けて、からだを清潔に保ちましょう。
  • 刃のあるカミソリは肌を傷つけやすいので、ひげ剃りは電気カミソリを使用して、切り傷を予防しましょう。

〈口内炎への対処法〉

  • 虫歯、歯肉炎がある場合は抗がん剤投与前に治療しておきましょう。
  • 口腔内や唇の乾燥予防に、うがいをしたり、リップクリームを使用して保湿しましょう。
  • こまめにうがいをしましょう。やわらかい歯ブラシでていねいにみがきましょう。
  • 熱いものは冷ましてから食べましょう。

〈しびれ(末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい))への対処法〉

  • 血行を良くすると悪化しにくいことがありますので、入浴中にマッサージをしたり、からだが冷えないように手袋や靴下を身につけましょう。
  • しびれによって、感覚が鈍くなりますので、熱いものや冷たいものに直接触れないようにしましょう。
【免疫チェックポイント阻害薬】

食道がんの治療で使用される免疫チェックポイント阻害薬の主な副作用

疲労、悪心(おしん)(吐き気)、発疹、そう痒症(ようしょう)(かゆみ)、食欲減退、下痢、貧血などがあります。まれではありますが、肺の壁が厚く硬くなり伸び縮みしにくくなることで空気(酸素)の取り入れが難しくなる間質性肺疾患、大腸炎、甲状腺機能障害など、免疫の活性化に伴う副作用が生じることも報告されています。免疫関連の副作用は、多くの場合、ステロイド剤などの免疫抑制薬で対処ができます。

〈免疫関連の副作用—間質性肺疾患への対処法〉

  • 頻度は低いものの、とくに注意が必要な副作用として、間質性肺疾患が報告されています。特徴的な症状は、息切れ、息苦しい、発熱、痰のない乾いた咳、疲労などです。風邪の症状と似ていますが、早めの対応が非常に重要ですので、気になる症状があらわれた場合は、すぐに医師や医療スタッフに連絡しましょう。

〈免疫関連の副作用—下痢への対処法〉

  • 免疫チェックポイント阻害薬による下痢は、抗がん剤や分子標的薬でみられる下痢とは対処法が異なります。下痢が続く場合は、すぐに医師や医療スタッフに連絡しましょう。

ニボルマブ添付文書2020年2月改訂(第1版)
日本臨床腫瘍学会 編:がん免疫療法ガイドライン, p1,22-24,36-39. 金原出版, 2019
国立がん研究センター がん情報サービス 「生活・療養」
日本がんサポーティブケア学会 編:がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版, 金原出版, 2017