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「がん免疫.jp」は、がんと向き合う方やそのご家族の方を含む、がん免疫について詳しく知りたい方を対象としています。

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ホジキンリンパ腫

Chapter 3

ホジキンリンパ腫の初回治療

ホジキンリンパ腫の治療方針

治療方針は何をもとに決められますか?

治療法を決めるうえで重要なのが、病型と病期です。
さらに"予後因子"なども考慮して治療方針が決められます。

予後とは、病気の治りやすさや経過に関する見通しのことをいいます。ホジキンリンパ腫は予後のよい病気と言われていますが、治療がどのくらい有効かは、患者さんの状態によっても異なります。このため、古典的ホジキンリンパ腫では、患者さんの治療の見通しを推定するための予後因子(リスク因子ともいいます)がいくつか定められています。
治療方針は、病型と病期に加え、これらの状況も考慮したうえで決められます。

ホジキンリンパ腫の初回治療では、抗がん剤による「化学療法」と「放射線療法」が検討されます。

ホジキンリンパ腫と診断されたあと、最初に行われる治療を「初回治療」といいます。ホジキンリンパ腫の初回治療では、「化学療法」や「放射線療法」が主体となります。治療の種類や進め方は、限局期と進行期で異なります。
限局期の患者さんに対しては、主に抗がん剤による化学療法と放射線療法の組み合わせ、または抗がん剤による化学療法が用いられます。一方、進行期の患者さんについては、多くの場合、抗がん剤による化学療法が用いられます。
病期ごとの大まかな治療法を下の図に示しました(治療の概略)。
患者さんによって異なることもありますので、詳しくは主治医に確認してください。

日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版, p297-298, 金原出版, 2018

B症状については、「Chapter2 図 ホジキンリンパ腫の病期(ステージ)分類」をご参照ください。

日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版, p297, 金原出版, 2018 より作成

化学療法について

化学療法とは、どのような治療ですか?

抗がん剤を用いてがん細胞の分裂を抑え、がん細胞の増殖を抑えたり消滅させることを目的とした治療法です。

化学療法とは、抗がん剤を、注射や点滴、内服などで全身に行き渡らせることでがん細胞を攻撃する全身的な治療です。血液中に入った抗がん剤は、全身をめぐって体内のがん細胞を攻撃します。これにより、リンパ腫の病変がある部分だけでなく、検査ではわからなかったような小さな病変に対しても効果が期待できます。

治療のスケジュールと進め方

化学療法では、最も効果的と考えられる薬の組み合わせとスケジュールがいくつか決まっています。これを「レジメン」といいます。
注射や点滴によるレジメンでは、治療する日(投与日)と、治療をしない日(休薬日)を組み合わせた周期があります。この周期は1コース、または1サイクルなどと呼ばれます。化学療法では、何コースか繰り返して行われるのが一般的です。
なお、治療の開始となる最初の1コースは入院して行うことが多いですが、その後は多くの場合、通院治療となります

国立がん研究センター がん情報サービス 「がんになったら手にとるガイド・薬物療法(抗がん剤治療)のことを知る」

主な副作用

抗がん剤は多くの場合、がん細胞だけでなく、体内の正常な細胞にも作用します。特に細胞分裂が活発な骨髄や腸粘膜、毛根などに作用を及ぼし、それが副作用となって現れます。現れやすい副作用の種類と時期はだいたい分かっていますので、副作用を軽減させる薬などを用いて、体調管理の対策を講じながら治療を進めます。

(治療中のセルフケアについては「Chapter 5 治療中のセルフケア(化学療法を受ける方に)」をご参照ください)

放射線療法について

放射線療法は、どのように進められますか?

リニアックという大型治療機器を使って、病変部とそのリンパ領域を含めた範囲のみを照射します(領域照射といいます)。

ホジキンリンパ腫は、放射線療法によく反応する疾患の1つとして知られています。
放射線療法は、単独で用いる場合と、化学療法と組み合わせる場合があります。化学療法と組み合わせる場合は、先に化学療法を行うのが基本です。化学療法によってしこりが小さくなった場合は、照射する治療範囲がせばめられて正常組織への不要な照射を避けることができます。

治療のスケジュールと進め方

治療スケジュールは、照射部位や総線量などの要件を反映した治療計画にもとづいて決められます。多くの場合、1回の照射にかかる時間は数分で、痛みはありません。
ただし、放射線療法は一定期間、続けて治療を受けていただくことが必要です。治療を中断すると十分な効果が得られなくなりますので、職場や家庭での協力を得るなどして、できるだけ通院しやすい環境を整えておくとよいでしょう。

国立がん研究センター がん情報サービス「放射線治療の実際」

放射線療法の主な副作用

放射線療法の副作用には、急性期のものと、治療後半年から数年後に起こる(または照射中に起こり6ヵ月以降も続く)晩期の副作用に分けられます。
副作用の程度はかなり個人差がありますが、放射線療法を行っている間に起きる急性期の副作用は、多くが治療終了後1〜2週間で軽快します。
治療を始める前に、予想される治療期間や副作用などについて、放射線療法の担当医や医療スタッフに確認しておくとよいでしょう。

国立がん研究センター がん情報サービス「放射線治療の実際」
国立がん研究センター がん情報サービス「がんになったら手にとるガイド・放射線療法のことを知る」

(治療中のセルフケアについては「Chapter 5 治療中のセルフケア(放射線療法を受ける方に)」をご参照ください)