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がん免疫療法

エンドポイントの検討

がん免疫研究:臨床的ベネフィットの評価を作り替える

現在がん治療の潜在的ベネフィットを評価するために使用されている基準は、外科手術、放射線療法、化学療法に基づいています1。がん免疫療法は、基本的にこれらとは異なるがんと闘う方法です2。新しい研究分野の1つとして、その潜在的なベネフィットを評価するために、エンドポイント評価に対するより包括的なアプローチが必要です3-6

がん研究において転帰を評価するために使用されるエンドポイントとしては、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)および奏効率などがあります7,8。がん研究は患者さんの生存期間を延長することを目指しているため、評価可能な場合にはOSが治療ベネフィットを評価するためのゴールドスタンダードとなっています8

治験実施期間全体および特定の時点において評価することは、がん免疫研究の潜在的ベネフィットをより深く理解するために有用な可能性があります3-5,9。これらの評価項目には、期間中央値、タイムポイント解析、ハザード比/相対リスク減少などがあります3-5,9。それぞれの評価項目は、治療ベネフィットに対する新たな知見を提供します。

がん研究の評価項目 がん研究の評価項目

これらの評価項目を組み合わせた評価により、PFSおよびOSについて、治療群と比較対照群間の差異に関する幅広く包括的な像を得ることができます3-5,9


複数の評価項目を適用することにより、臨床的ベネフィットの全体像を描くことが可能に

カプランマイヤー生存曲線は期間中央値、タイムポイント解析およびハザード比を統合します。以下の2つの無作為化比較対照臨床試験の例にみられるように、これらの評価項目を組み合わせることにより、PFSおよびOSについて、治療群と比較対照群間の差異に関する幅広く包括的な像を得ることができます。

2つの無作為化比較対照臨床試験の例(期間中央値)

いずれのモデルも期間中央値における差異は6ヵ月です。

* 両群間の統計学的有意差を検討するためログランク検定を実施10

2つの無作為化比較対照臨床試験の例(タイムポイント解析)

期間中央値を超えるタイムポイントの解析を検討します。
24ヵ月時点で、治療群間の差異はモデルAで10%、モデルBで30%です。

* 両群間の統計学的有意差を検討するためログランク検定を実施10

2つの無作為化比較対照臨床試験の例(ハザード比/相対リスク減少)

最後に、モデルAでは相対リスク減少は25%(HR 0.75)であり、早期の曲線の分離およびそれらが経時的にどのように1つになるかに影響されています。
モデルBでは相対リスク減少は65%(HR 0.35)であり、曲線の分離が維持されていることに影響されています。

* 両群間の統計学的有意差を検討するためログランク検定を実施10

References:

  1. Chen TT. Statistical issues and challenges in Immuno-Oncology. J Immunother Cancer. 2013;1:18. doi:10.1186/2051-1426-1-18.
  2. Scagliotti GV, Bironzo P, Vansteenkiste JF. Addressing the unmet need in lung cancer: The potential. Cancer Treat Rev. 2015;41(6):465-475.
  3. Friedman LM, Furberg CD, DeMets D, et al. Survival analysis. In: Friedman LM et al. Fundamentals of Clinical Trials, 4th ed. New York, NY: Springer; 2010:1-18.
  4. Rich JT, Neely JG, Paniello RC, Voelker CCJ, Nussenbaum B, Wang EW. A practical guide to understanding Kaplan-Meier curves. Otolaryngol Head Neck Surg. 2010;143:331-336.
  5. Spruance SL, Reid JE, Grace M, Samore M. Hazard Ratio in Clinical Trials. Antimicrob Agents Chemother. 2004;48:2787-2792.
  6. Uno H, Claggett B, Tian L, et al. Moving Beyond the Hazard Ratio in Quantifying the Between-Group Difference in Survival Analysis. J Clin Oncol. 2014;32:2380-2385.
  7. Pazdur R. Endpoints for Assessing Drug Activity in Clinical Trials. Oncologist. 2008;13(suppl 2):19-21.
  8. Wilson MK, Karakasis K, Oza AM. Outcomes and endpoints in trials of cancer treatment: the past, present, and future. Lancet Oncol. 2015;16:e32-e42.
  9. Brody T. Clinical Trials: Study Design, End points and Biomarkers, Drug Safety, and FDA and ICH Guidelines. London: Academic Press, 2012:165-190.
  10. Bland JM, Altman DG. The logrank test. BMJ. 2004;328:1073.  

がん免疫.jp 一般・患者さん向け

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